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シネマかえるは映画の夢を見る

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『ブリッジ・オブ・スパイ』感想/スピルバーグの熟練の技が光る!

映画
『ブリッジ・オブ・スパイ』
f:id:cinemakaeru:20160303231534j:image
公開が1月8日。鑑賞したのが2月14日。記事にしたのが3月。遅い(笑)いろいろ遅い(笑)
久々のスピルバーグ監督作。なんだかんだでスピルバーグが監督を務めてる近年の作品はほとんど劇場で鑑賞(『ミュンヘン』は観てないな…)しているので、今回も例に漏れず劇場で鑑賞。相変わらずため息がでる素晴らしさでしたが、物足りない面も…

スタッフ
監督
製作
マーク・プラット
クリスティ・マコスコ・クリーガー
製作総指揮
アダム・ソムナー
ダニエル・ルピ
ジェフ・スコール
ジョナサン・キング
脚本
マット・シャルマン
キャスト
マーク・ライランス
スコット・シェパード


あらすじ
アメリカとソ連の冷戦のさなか、保険関連の敏腕弁護士ドノヴァン(トム・ハンクス)は、ソ連のスパイであるアベル(マーク・ライランス)の弁護を引き受ける。その後ドノヴァンの弁護により、アベルは死刑を免れ懲役刑となった。5年後、アメリカがソ連に送り込んだ偵察機が撃墜され、乗組員が捕獲される。ジェームズは、CIAから自分が弁護したアベルとアメリカ人乗組員のパワーズ(オースティン・ストウェル)の交換という任務を任され……。

シネマトゥデイ(外部リンク)



感想
久々のスピルバーグがメガホンを取ったのは昨年様々な作品が公開したスパイ映画。勝手にトリが『007 スペクター』だと思っていたので、スパイ映画熱というか気持ちは若干切れていた。しかしどちらかというと『007』や『ミッション:インポッシブル』のようにド派手なアクションありのスパイ映画ではなく、スパイを縦軸に主人公との交流や政治的駆け引き、米ソ社会の関係などを横軸にした、まあ簡単に言えば主人公やスパイの生き様に迫った作品なので、そんなに昨今のスパイ映画ブームに乗っかった作品ではなかったので、どうでもいいのだが、観た後にふとそんなことを思った…


ここからネタバレあり!






物語は前半と後半の2つにぶった切られている。ソ連のスパイとして捕まったアベルの裁判の経過を追っていく前半。後半はアベルの弁護を務めた主人公のドノバンが東ベルリンに赴き、ソ連にスパイ容疑で捕まったパワーズとアベルの交換を行う、というもの。
ファーストカットの鏡に映るアデル、カメラが引いていき、アデルの自画像、振り向く鏡越しではない本物のアデル。ワンカットで人物の多面性、絵描きの裏にあるスパイとい本性を切り取る。ため息が出るほど素晴らしい。さすがスピルバーグと思わせるファーストカット。アクションがないこともあってか、素晴らしいカットの連続とはいかないが、さすがのカメラワーク。どこまでも動くが素人のようにならない。マネしたいものだ。

トム・ハンクス演じる弁護士のドノバンが捕まったソ連のスパイの弁護を始める。国中から嫌われている者を弁護するのは中々大変なので、私がもし弁護士ならご遠慮するところだが、ドノバンはイヤイヤながらも弁護を引き受ける楽しみなのかは知らないが、押し流されるところ、ちょっと興味あるところ、奥さんに責められるところ、あるある〜というスピルバーグ流のユーモアにニヤける(笑)そこから予想通りに笑えない状況になっていくが、さほど目を背けなくなるシーンはない。安心して観られる。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』と同じくディズニー品質。

コーエン兄弟が脚本を担当しているが、スピルバーグ監督との相性は結構良い。今作では別の場所の話を交互にやる箇所がいくつかあるが、スピルバーグはそれがあまり上手くない。友人のジョージ・ルーカスが『スター・ウォーズ』で良くやっていた(上手かったかどうかは別の話)が、スピルバーグは不得意なのか最小限。どちらかと言うと、真っ直ぐ行って帰ってる話が多い。だからコーエン兄弟とは相性がいい。スピルバーグ監督にはアーロン・ソーキン脚本の監督をしてみてほしい。

前半のキーはドノバンとアデルとの交流。裏が見えないアデルだが、ドノバンがする関係ない質問に答えてくれたり、徐々に打ち解けていくのが上手い。アカデミー賞助演男優賞を受賞したマーク・ライランス。出る度に哀愁が漂っている。
トム・ハンクスも素晴らしい。絡まれる姿は世界で一番ハマってる。

スピルバーグの上手さばかり目がついて、物足りなさを感じる。ラストのブリッジの交換シーンの高揚感も薄い。前作の『リンカーン』の方が、盛り上がりなどは格段に上だった気がする。そういう意味では期待までに答えられたとは言い難い。

点数
65点!
全体的に上手いが、高揚感は薄い。