トゥモローランド/トゥモローランドである必要性が感じられない
ノリに乗っているディズニーが満を持して世に送り出す、ウォルト・ディズニー最大の謎にして、最高のプロジェクト!「トゥモローランド」!
予告編では親切なことにどんなストーリーだか分からないように作られていて、これなら集客は大変だろうといらんことまで想像してしまう、これも親切設計な作り(笑)
見せないのは自信の表れか、あるいは…と一抹の不安を抱いて鑑賞しましたが、その不安が当たってしまうどころか今年暫定ワースト最有力候補にノミネート確実な今年一の残念映画でした!
ネタバレあり!!!
【あらすじ】
17歳のケイシー(ブリット・ロバートソン)が見覚えのないピンバッジに触ると、自分が思い描いた別世界へと入り込んだ。バッテリー切れで現実の世界に戻ってきた彼女の前に、不思議な少女アテナ(ラフィー・キャシディ)が現れる。そしてケイシーにトゥモローランドに戻りたいのなら、フランク(ジョージ・クルーニー)という男性を訪ねるよう助言する……シネマトゥデイより
【点数】
15点
【感想】
まずねー、トゥモローランドのシーンが少ない(笑)
トゥモローランドのシーンはオープニングに紹介する程度、中盤にちょっと長めに、後半にユートピアの雰囲気を無くしたものが見れますが、少ない!しかも、中盤にあるやつは宣伝用映像だって!なんだそりゃ?こっちはトゥモローランドの物語を観たいのに!宣伝用だと言われたケイシーと同じ気持ちですよ!はぁー?
まあ、いいですよ…ディズニーランドのトゥモローランド感が冒頭に出てきたイッツ・ア・スモールワールドぐらいしか無いというのも目をつむりましょう。時間もないのでね。
トゥモローランドのユートピアシーンがもっと観たいという観客と、トゥモローランドをダシにして他の物語を見せたい制作との見せたいもののギャップがもっとも深刻なのですが…じゃあ制作は何を見せたかったのかと言うと、ターミネーター(笑)本当に途中まではターミネーター2か3。それじゃない感ハンパなし!しかも言いたいことは「このままだと人類は滅亡するからこれからは地球のことを考えて行動しなさい」というかなり説教臭いこと(笑)
だいたい、トゥモローランド自体が神様のポジションなんですよね…「人間はバカみたいに資源を食い散らかしている。このままでは滅亡する。トゥモローランドにやって来られたら、今度はトゥモローランドが滅亡する。そのまま滅亡した方がいいや、放っておこう」神は無慈悲なり(笑)滅亡についてフランクなどは「いやいや助けろよ」人間の傲慢。大体、フランクがモニターを開発し(はっきり言ってはいなかった気がしますがおそらくです)地球の滅亡を知った割には、追放されてから何をしていた?あと2ヶ月で地球が滅亡すると知っていて何をしていた?
未来は変えられる。何回もそのメッセージを伝えてはいるが、変わらなきゃいけないのは人間だから!しかも変わっていく人間のポジションがいない。ケイシーはその役割は与えられなかったし、いる意味が不明(笑)いなければ、もっと面白くなった。
後半はトゥモローランドで、モニターを壊すのは物語上必要みたいだからそれでもいいけどさ…人間はそのまま滅亡の道を辿っているのだから、滅亡させないためにどうするのかをしっかりと見せてほしかった。夢を持つ人達がトゥモローランドに来てどうするのさ?滅亡の可能性がある人間がトゥモローランド行ったらどうなると思ってるの?奪うに決まってるじゃん。
これは推測の域ですが、ニックスはモニターを使い、滅亡の未来を人類に刷り込んでいったので、フランクは人類を滅亡させようとしていると言っていたと思います。最終的にモニターともどもニックスを処理し、自分達がニックスのポジションで明確に地球滅亡を救う方法を提示せず、夢や希望、未来は変えられるなどの広告のキャッチコピーを並べてもなんの意味はない。最終的にはノアの箱船のようにトゥモローランドに相応しい人の選定?これこそユートピアですね(笑)
他にも父親との確執、帽子の伏線、友達とキャンプに行くと嘘ついたのに電話で嘘はイヤだという嘘をつく、大体夢は何なのさ?など、ケイシーのキャラがブレブレです。というわけでキャラもストーリーも満足はできない。ブラッド・バード監督よー!
【まとめ】
トゥモローランドじゃなくてよくね?ユートピアでもなんでも。ウォルト・ディズニーが考えたものかもしれないけど、ディズニーランドのトゥモローランドのイメージがないのであればトゥモローランドという名はやめてくれ
ツッコミどころは多くても面白ければ、まだ救われたが全然面白くない。
今いる地球をトゥモローランドにする!
その為には今行動するんだ!
という落としどころがあったら良かったと思うが、最低でも今回の結末には満足できない。
ゲロゲロ!